先日立て続けてに北海道地方で大きな地震が相次ぎました。
2024年には「南海トラフ地震臨時情報 (巨大地震注意)」が発表され日本全体に緊張が走りました。
実は、そういった巨大地震発生の注意を呼び掛ける情報は、もう一つ存在します。
それが、令和4年12月から運用が始まった「北海道・三陸沖後発地震注意情報」です。
「名前が長くて難しそう・・・」「南海トラフ地震臨時情報とは何が違うの?」と思った方も、この記事を読めばスッキリ理解できるようになっています!
詳しく解説していきます。
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」ってどういう意味?
これは、北海道から三陸沖(岩手あたり)にかけての広い海域で大きな地震が起きたあとに、さらに別の大きな地震が起きる可能性があるときに、気象庁が出す情報のことです。
要するに、
「続けて大きな地震が来るかもしれないから注意してください。」
というお知らせになっています。
なぜこの地域は特別な注意情報があるの?
北海道から三陸沖にかけては、「千島海溝」「日本海溝」と呼ばれるプレートの境界がある地震の多発地帯です。
このエリアでは、巨大地震が“連鎖的”に起きた記録もあって、1つの大地震のあとに、時間差で別の大地震が来ることがあると分かってきました。
近年の研究や過去の地震記録から、この地域では「連動型地震」が起きる可能性があることが分かってきました。つまり、ある一つのエリアで大きな地震が起きると、プレート境界が連鎖的にズレて、別のエリアでも数日〜数か月以内に地震が発生する可能性が高まるというわけです。
たとえば、
- 1896年:明治三陸地震(M8.5)
- 1933年:昭和三陸地震(M8.1)
- 2003年:十勝沖地震(M8.0)
- 2011年:東日本大震災(M9.0)
など、いずれもこのエリアで発生した巨大地震です。そして、これらの地震には共通して「時間差のある地震連動」が見られた可能性が示唆されています。
どうやって発表されるの?条件は?
この注意情報は、以下のようなときに気象庁から発表されます。
日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定震源域及び想定震源域に影響を与える外側のエリアでモーメントマグニチュード(Mw)7.0以上の地震が発生した場合
情報が出ると、テレビやネットニュース、防災アプリなどで「後発地震に注意を」と伝えられます。
さらに「南海トラフ地震臨時情報」発表時のように社会への影響も懸念されます。
注意情報が出たらどうすればいいの?
パニックになる必要はありません。自身の状況に合わせて地震への備えをもう一度確認しましょう。
・非常時に持ち出すものを改めて確認
・家族と避難場所や連絡手段を話し合う
・家具の転倒防止や安全な場所の確認
・津波に備えて高台の避難経路を再確認
「大地震が来るかもしれないので、改めて備えておきましょう。」
という減災に向けた「注意喚起」としても認識できます。
もちろん、対象地域であったり海沿いに住んでいる方はしっかりと警戒をしておきましょう。
南海トラフ地震臨時情報との違いは?
項目 | 北海道・三陸沖後発地震注意情報 | 南海トラフ地震臨時情報 |
---|---|---|
対象地域 | 北海道〜東北の太平洋沖(千島海溝・日本海溝) | 東海〜四国〜九州の太平洋沖(南海トラフ) |
きっかけとなる現象 | M7.0以上のプレート境界型地震が発生 | スロースリップやM6.8以上の地震など前兆的な異常 |
発表のタイミング | すでに大きな地震が起きた 「あと」 | 巨大地震の「兆候が見られたとき」 |
目的 | 別の場所でさらに大きな地震が起こる可能性に警戒を促す | 南海トラフ巨大地震が差し迫っている可能性を知らせる |
内容の性質 | 「連動型地震」を想定した注意喚起 | 巨大地震の「前触れ」の可能性があるという情報 |
避難の必要性 | 状況次第で政府が避難を呼びかける | 状況次第で政府が避難を呼びかける |
場所・発表のタイミングに違いがありますが、大きく異なる点はありません。
最後にひとこと
地震はいつ起きるかわからないからこそ、正しい情報を知って、落ち着いて備えることが大切です。
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」という名前だけ聞くと難しそうですが、
意味することはとてもシンプル。
「大きな地震のあと、まだ油断しないでください」
それだけで命が守れるかもしれません。
この情報はまだ一度も発表されたことが無く、名前の認知もそれほど進んでいません。
ぜひ、ご家族や周りの方とも共有してみてくださいね。
※このブログは一般向けにわかりやすくまとめたものです。正式な情報や最新の発表は気象庁や各自治体のホームページをご確認ください。
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